夏休み明けから感情の起伏が激しく。どのように対応すれば?

夏休み明けから感情の起伏が激しく。どのように対応すれば?

 

「K’s club サロン」は、発達外来クリニック医院長・小児科医である河野政樹ドクターと特別支援教育のスペシャリストである小野隆行先生によるQ&Aが発信されるオンラインサロンです。
サロン内では皆さんからドクターに質問することも可能です。
本ページでは、K’s club サロンでの質問と回答を一部紹介します。

今回の質問は、下記のものです。

Q:小学1年生女の子夏休み明けから感情が激しくなり、できることも嫌と言ったり激怒したり妹をいじめたりする事が増え、見て見て行動も増えてきました。おそらくクラスの子とできることの違いを感じてのことかもしれません。どのように対応すればいいでしょうか。

 

□河野ドクター

夏休み明けから「イヤ!」と言ったり、できることもやらなかったり、妹さんにきつくあたってしまうのは、実はその子の「心の発達のステップ」と関係があるかもしれません。小学校1年生ではありますが、発達の様子を見ていると、4〜5歳くらいの段階に近い部分もあるように感じます。4〜5歳といえば「イヤイヤ期」。この時期の子どもは「やりたいのにできない」「甘えたいけど素直に言えない」という気持ちが強くて、言葉や行動が一致しません。

ですから、「できるのにやらない!」と大人が思う行動も、実は「不安」「助けてほしい」というサインかもしれません。言葉に振り回されずに、心の奥にある気持ちをそっと想像してあげることが大切です。そして、この子にとって一番苦しいのは「無理な期待をかけられること」です。がんばってもできないことを求められると、「私はダメなんだ」と自信をなくしてしまいます。ですから、できたことを認めて「よくがんばったね」と伝えるだけで、気持ちはずっと落ち着いていきます。もし心配が続くようなら、病院や学校、教育センターなどで発達の検査(たとえばWISC検査)を受けると安心です。その子に合った学び方やサポートが見えてきます。支援学級もひとつの選択と思います。

〈ドクター〉

河野政樹(虹の子どもクリニック院長)

〈引用〉
K’s club サロン
K’s club サロン:発達障がい関連グッズ

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